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2025年6月 5日

2024年度こども環境学会賞「デザイン賞」

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2024年度(第20回)こども環境学会賞「デザイン賞」を「のだのこども園」が受賞しました。2月に実施された現地審査では建築家の石原健也氏、手塚由比氏をご案内しました。デザイン賞選考委員長は竹原義二氏。竣工後5年が経過し最高賞であるこのような賞に選出頂けたことを大変嬉しく思います。現地審査頂いた審査員の手塚由比様の選評を添付させて頂きます。

選評
非常にのびやかなこども園である。園舎も素晴らしいのだが、まず園庭が素晴らしい。広々とした土の園庭には築山や手作りの木製遊具が設えられ、園児達が思い思いに駆け回っている。既製の遊具などは一切存在しない。園庭には既存の樹木が影を落とし、園児達に心地良い遊び場を提供している。
この園庭に全長100mの園舎が幅3mもある広い外廊下を介して接続している。外廊下は保育棟から広いインナーテラスへと続き、さらに交流棟へと続く。インナーテラスはかなりゆったりとした広さで、子供達の活動の幅を広げる空間となっていることがうかがえる。
こののびやかな配置を生かすために、構造にも工夫が凝らされている。一見木造に見える園舎だが、園庭に面した側の柱と桁梁は鉄骨となっている。その結果、園舎は園庭に対して限りなく開かれた空間となっている。通常であれば光を遮ってしまう桁梁ですら、木梁の上に追いやられ、透明感のあるファサードを実現している。
建築の構造からデティールに至るまで、構成が明快に見てとれるのもこの建築の素晴らしいところである。屋上のデッキすら下地材が横から見えるように作られていて小気味良い。
理にかなった構成がデティールから園舎全体に貫かれ、園庭と園舎が一体となった気持ちの良い空間を生み出していた。子供達が自然と触れ合いながらのびのびと育つであろう環境が実現されていた。(手塚由比)

https://www.children-env.org/certification_celebration/Society_Award

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